2015年11月5日木曜日

ずいぶん前の話だけれども『黒く濁る村』を見た。
監督: カン・ウソク
原作: ユン・テホ
脚本: チョン・ジウ
撮影: キム・ソンボク
音楽: チョ・ヨンウク
出演: パク・ヘイル ユ・ヘグク
チョン・ジェヨン 村長(チョン・ヨンドク刑事)
ユ・ジュンサン パク・ミヌク検事
ユソン イ・ヨンジ
ユ・ヘジン キム・ドクチョン
キム・サンホ チョン・ソンマン
キム・ジュンベ ハ・ソンギュ
ホ・ジュノ ユ・モクヒョン
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=337979


冒頭から題字まで、この作品も実に良い。『甘い人生』もそうだったけれど、韓国のエンタメ作品は「最初に
一気に引き込む」という勘所がわかっている。偉い。褒めちゃう。

宗教的カリスマと、彼を利用する者たちによって組織される村。「公共財」化される女。ここで、村は高度に機能化されている。

その必然的結果としてか、例えば家族とか仕事とかいったものはほとんど描かれない。奇妙なほどに村人たちも対立する主人公も「目的」の下に動いている。それはこの映画にとって「図式的」という弱みにもなっているし、一方で不気味さという点で貢献もしている。

機能や目的から解放された(初めて子どもや家族の姿が描かれる)ラストは、しかし意味深。

おもしろいけれども、そのあたりは物足りないといえば物足りないか。


それにしてもユソンちゃんは美しく、パク・ヘイル君はかわいらしい。