2015年10月28日水曜日

唐突だが、映画『甘い人生』(2005)を見た。
監督: キム・ジウン
プロデューサー: オ・ジョンワン
イ・ユジン
脚本: キム・ジウン
撮影: キム・ジヨン
音楽: ピーチ・プレゼンツ
出演: イ・ビョンホン ソヌ
シン・ミナ ヒス
キム・ヨンチョル カン社長
キム・レハ ムンスク
ファン・ジョンミン パク社長
エリック デグ
チン・グ ミング
オ・ダルス ミョング
キム・ヘゴン テウン
チョン・ユミ

 


序盤、題字までのスタイリッシュで完結な描写は見事で、冒頭高級レストランでデザートの味見をするイ・ビョンホン、そこからスタッフに呼ばれて悪漢をぶちのめすイ・ビョンホン、ボスに呼ばれて畑違いの仕事を頼まれるイ・ビョンホン、すべて素晴らしい。

 その後は、しかしどんどん減速してゆく。 何より「なぜそのボスにそこまで忠誠を誓うのか」がわからないのが一番の原因だ。この疑問のせいで、制作側のテンションとこちらのそれとの乖離が広がっていく。そういう感じがある。

 けれども、イ・ビョンホンというのは素晴らしくて、ぱっと見ると何かが足りない感じの、しかし見まごうことなきイケメンだ。でも何か足りない。無表情っぽい。 その欠落としての無表情を、演技で補完する。あるいは増幅する。 おちゃめなイ・ビョンホンは欠落を補完し、激情に駆られたイ・ビョンホンは欠落を増幅する。  本当に良くて、他にいないタイプだね。